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Google先生に教えてもらいました。

最近「障がい者」のことを「チャレンジド」というのをネットで見る機会が増えました。例えば、チャレンジド・アスリートなどですね。bFaaaPの特許国際出願の明細書や日本語の翻訳文でも「チェレンジド」という言葉を併記して解説しています。言葉の表記は時代と共に移り変わっていくものですが、今日2019年1月3日の時点で障がい者の表記がどの程度ネットで使われているかGoogleで調べてみました。Google先生にお聞きする時にはいくつかお作法がありまして、翻訳者はみなさんご存知なのですが、調べたい語句を”AAAA”のように半角のダブルコーテーションで囲って検索すると表記揺れのない形でその語句がネットで何件ヒットするかを教えてくれます。

昔ながらの「障害者」は約 61,500,000 件、「障がい者」は約 31,700,000 件、「チャレンジド」は約 899,000 件 Googleでヒットしました。これをみるとまだまだ一般的な記載は「障害者」であり、「チャレンジド」も「障害者+障がい者」の約100分の1の使用頻度であることがわかります。

“The challenged”の英文法

日本語で「チャレンジド」というと英語も「challenged」と思うかもしれませんが英語では必ず「the challenged」となります。一人のチャレンジドは「a challenged」ではないです。

「challenged」というと英文法的に何を思い浮かべるかというと、普通の公立学校教育を受けた私なんかは「受動態」かな?と思います。He is challenged.みたいなものですね。では、能動態でこの文を書くとどうでしょうか?例えば、It challenges him.ですね。この時「It」はなんだろうと思いますよね。私は何年か海外にいましたが、文化的な背景とかもあるのでしょうが、この「It」に何か人間の力の及ばないもの例えば「神さま(仏さま)」のような超越的な力を感じます。なので、神さまから挑戦を受けた人、課題を与えられた人というようなニュアンスが乗ってくるような気がします。

では、「the challenged」の「challenged」の品詞はなんでしょうか。上の文では動詞の受動態でしたが、これも学校英語で動詞の受動態は過去分詞となって名詞を修飾できるとならいました。そうですね、名詞を修飾するのは形容詞ですね。

「the + 形容詞」

これも学校英語で習ったと思いますが、お金持ちは「the rich」、貧乏人は「the poor」、お年寄りは「the elderly」でしたよね。なので「the + 形容詞」で人々を表すことができます。ですので「the challenged」は神さまから課題を与えられた(チャレンジされた)人という意味が発生するように思います。

「the + 形容詞」の人は単数形、複数形?

ではこの「the + 形容詞」は単数形で受けるのでしょうか?これは学校で習わなかったような気がしますが、多くの場合複数形なんですね。つまり、もう一つ重要なメッセージが「the challenged」には含まれていると思うんです。それは、「神さまからチャレンジされたのは君一人ではないんだよ。他にも仲間がいるんだよ」と言い換えられるかもしれません。

翻訳課題「彼女はチャレンジドです」

なんちゃって翻訳者の私はいつも翻訳に悩みながら出来る範囲でベストな翻訳をしようと心がけてはいますがなかなか難しいなあーと思います。では、この翻訳課題をどう訳せばいいかなと考えると案外難しい気がします。
「She is the challenged.」でいいでしょうかね?
Sheは一人ですが、the challengedは複数ですよね。be動詞(is)でつないでもいいのかな?ともちょっと思います。「チャレンジドの一人」というニュアンスを出したいなと思った時、
She is a challenged.ではダメなことは前にも述べましたが、これを回避すために、
She is a challenged person.とすると「the challenged」の言葉が崩れてしまうような気がします。
She is one of the challenged.とすると翻訳課題に無い「one of」が出てしまい、一人ということが強調されすぎなような気もします。
何かいい手はないかなと考えていた時、前置詞を使って複数のものを単数に切り替える手があるかなと思いました。
She is among the challenged.

そうです。「彼女は優秀です」の学校での訳は「She is excellent」かもしれませんが、それと同じくらいよく使われるのは「She is among the best.」ですね。

正解とかはないですが、ちょっとした言葉もいろいろ考えると面白い気がします。


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