先日本を読んでいて、トマスグレイ”Elegy Written in a Country Churchyard”に出会しました。最初難しくてどういう意味なんだろうと思いながら読んでました。文学的な翻訳とかとは程遠いですが、どんな意味なんだろうと思う人がいたら参考にしてもらえると嬉しいです(色々誤訳もあるでしょう!)。
やはりネーティブがどう捉えたかというのを参考にする必要があると思ったので、この英語のサイトを参考にさせてもらいました。
訳も対訳形式の方が意味を取るのがわかりやすいと思いましたので、対訳形式で、文も適当に分割、融合させてもらいながら試訳してみました。
The curfew tolls the knell of parting day, | 一日の終わりを知らせる消灯の鐘がゆっくりと鳴っている。 |
The lowing herd wind slowly o’er the lea, | モーモー鳴くウシの群れが、牧草地の上をゆっくりと曲がりくねっている。 |
The plowman homeward plods his weary way, | 農夫は疲れた足取りで家路に着く。 |
And leaves the world to darkness and to me. | そして彼らは去り世界は暗闇になり、私は暗闇の世界に取り残された。 |
Now fades the glimm’ring landscape on the sight, | 今や視界に映るぼんやり光る風景は消えていき、 |
And all the air a solemn stillness holds, | 空一面には荘厳な静けさが漂っている。 |
Save where the beetle wheels his droning flight,{j}And drowsy tinklings lull the distant folds; | カブトムシがブンブン飛び回っているのと、そして、眠気を誘う首に下げた鈴の音が遠くの囲いの中の羊たちををなだめるのを除いては。 |
Save that from yonder ivy-mantled tow’r | 蔦に覆われた向こうの塔から、 |
The moping owl does to the moon complain{j}Of such, as wand’ring near her secret bow’r,{j}Molest her ancient solitary reign. | 憂鬱そうなフクロウが秘密の寝室の近くをうろうろしながら、彼女の古代からの孤独な支配を邪魔したと月に向かって苦情をいうのを除いては。 |
Beneath those rugged elms, that yew-tree’s shade, | あの入り組んだ楡の木の下の、あのイチイの木の木陰で、 |
Where heaves the turf in many a mould’ring heap, | そこには芝生が盛り上がっっていて、その多くは朽ちて雑然とした山になっている。 |
Each in his narrow cell for ever laid, | それぞれの人がその狭い独房にずっと横たわっている。 |
The rude forefathers of the hamlet sleep. | 小集落の教養のない先祖たちが眠っている。 |
The breezy call of incense-breathing Morn, | 香る朝のそよ風のような動物たちの鳴き声、 |
The swallow twitt’ring from the straw-built shed, | 麦わらで作られた巣からのツバメの囁き、 |
The cock’s shrill clarion, or the echoing horn, | 雄鶏のけたたましい鳴き声、響き渡る警笛、 |
No more shall rouse them from their lowly bed. | これらが彼らをみすぼらしい床から目覚めさせることはもはや無い。 |
For them no more the blazing hearth shall burn, | 彼らのために、暖炉が燃えることはもうない、 |
Or busy housewife ply her evening care: | あるいは忙しく主婦が夕食の準備をすることもない、 |
No children run to lisp their sire’s return, | 子供たちは誰も、父の帰りに無邪気に走り寄ったり、 |
Or climb his knees the envied kiss to share. | あるいは、父の膝に登り、他の子達から羨ましく思われるキスを交わし合うこともない。 |
Oft did the harvest to their sickle yield, | しばしば彼らは鎌で収穫をし、 |
Their furrow oft the stubborn glebe has broke; | しばしば頑固な耕地に種を植える溝を作った。 |
How jocund did they drive their team afield! | 彼らはどれだけ陽気に農耕用の馬達を畑に向かわせたことだろうか! |
How bow’d the woods beneath their sturdy stroke! | 彼らは屈強な一撃の下で、どれほど木々を投げ倒したことだろうか! |
Let not Ambition mock their useful toil,{j}Their homely joys, and destiny obscure; | 野心を持つ者が、彼らの有用な労苦、家庭的な喜び、そして定かでない運命を嘲笑うことのないように。 |
Nor Grandeur hear with a disdainful smile{j}The short and simple annals of the poor. | 地位の高い者が、軽蔑的な笑みを浮かべて、貧乏人の短く簡素な歴史を聞くことのないように。 |
The boast of heraldry, the pomp of pow’r,{j}And all that beauty, all that wealth e’er gave,{j}Awaits alike th’ inevitable hour. | 自慢の紋章、権力の威光、そして、すべての美しいもの、得たすべての富は同様に必然の時を待つ。 |
The paths of glory lead but to the grave. | 栄光の道は墓場へと続くだけだ。 |
Nor you, ye proud, impute to these the fault, | 高慢なあなたがたも、この人たちのせいにはできない。 |
If Mem’ry o’er their tomb no trophies raise,{j}Where thro’ the long-drawn aisle and fretted vault{j}The pealing anthem swells the note of praise. | もし長い通路と雷紋模様のアーチ型の天井の中を通って鳴り響く讃美歌が賛美の音を膨らませる彼らの墓の上に戦利品が彼らの記憶を呼び起こさなくとも。 |
Can storied urn or animated bust{j}Back to its mansion call the fleeting breath? | 歴史に名高い墓や生き生きとした胸像が、はかない息吹をその立派な彼らの住居に呼び戻すことができるだろうか? |
Can Honour’s voice provoke the silent dust, | 名誉のある者の声は物言わぬ灰を呼び覚ますことができるだろうか? |
Or Flatt’ry soothe the dull cold ear of Death? | それとも、お世辞が死者の鈍く冷たい耳を癒すとでも? |
Perhaps in this neglected spot is laid{j}Some heart once pregnant with celestial fire; | おそらく、この放置された場所には、かつて天の炎を孕んだ心が眠っているのだろう。 |
Hands, that the rod of empire might have sway’d, | 帝国の指揮を振ったかもしれない手も |
Or wak’d to ecstasy the living lyre. | あるいは、恍惚な意識を持つかのように竪琴を生き生きと演奏した手も。 |
But Knowledge to their eyes her ample page{j}Rich with the spoils of time did ne’er unroll; | しかし、彼らの目には、時が奪って集めて来た物で溢れる沢山の知識のページが展開することはなかった。 |
Chill Penury repress’d their noble rage,{j}And froze the genial current of the soul. | 冷えきった貧困は彼らの高貴な怒りを抑え、そして、魂の穏やかな流れを凍りつかせた。 |
Full many a gem of purest ray serene,{j}The dark unfathom’d caves of ocean bear: | 海の暗い底知れぬ洞窟には、やんごとなき最も純粋な光を放つ宝石が数多くある。 |
Full many a flow’r is born to blush unseen,{j}And waste its sweetness on the desert air. | 数多くの花が生まれて人知れず赤らみ、砂漠の空気にその美しさを無駄にする。 |
Some village-Hampden, that with dauntless breast{j}The little tyrant of his fields withstood; | ある村のハムデンは、勇敢な胸で畑の小さな暴君に立ち向かったかもしれない。 |
Some mute inglorious Milton here may rest, | 無言で人知れぬミルトンの様な者がここに眠っているかもしれないし、 |
Some Cromwell guiltless of his country’s blood. | 祖国の血に罪のないクロムウェルのような者も眠っているかもしれない。 |
Th’ applause of list’ning senates to command,{j}The threats of pain and ruin to despise,{j}To scatter plenty o’er a smiling land,{j}And read their hist’ry in a nation’s eyes,{j}Their lot forbade: | 話を聞いている元老院の喝采を浴び、苦痛と破滅の脅威をものともせず、国に富を分配して人々を喜ばせ、国民の目の下にその歴史を読み上げることを、彼らの運命は許さなかった。 |
nor circumscrib’d alone{j}Their growing virtues, but their crimes confin’d; | ただ彼らの道徳心が高まることを制限したが、彼らは罪は犯さなかった。 |
Forbade to wade through slaughter to a throne, | 虐殺の中をかき分けて玉座に向かうことをしなかった。 |
And shut the gates of mercy on mankind, | そして人々に対して慈悲の門を閉ざした。 |
The struggling pangs of conscious truth to hide, | 苦しく格闘する真実の意識を隠した。 |
To quench the blushes of ingenuous shame, | 純真な羞恥心で顔が赤らむのが消え、 |
Or heap the shrine of Luxury and Pride{j}With incense kindled at the Muse’s flame. | あるいは、贅沢と高慢の祠に、ミューズの炎で焚かれた香を盛った。 |
Far from the madding crowd’s ignoble strife, | 怒り狂った群衆の無分別な争いから遠く離れて、 |
Their sober wishes never learn’d to stray; | 彼らの冷静な願いは、決して迷うことを知らなかった。 |
Along the cool sequester’d vale of life | 冷たく隔離された生命の谷に沿って |
They kept the noiseless tenor of their way. | 彼らはその人生を静かなものとしていた。 |
Yet ev’n these bones from insult to protect, | 彼らの遺骨を侮辱から守るために、 |
Some frail memorial still erected nigh,{j}With uncouth rhymes and shapeless sculpture deck’d, | 野暮な詩と形のない彫刻で装飾された壊れそうな記念碑が近くにじっと建っていて、 |
Implores the passing tribute of a sigh. | 通りがかりにため息を捧げて欲しいと懇願している。 |
Their name, their years, spelt by th’ unletter’d muse,{j}The place of fame and elegy supply: | 名誉と挽歌の代わりに文字の読めないミューズによって綴られた彼らの名前、彼らの生きた年代が書かれていた。 |
And many a holy text around she strews,{j}That teach the rustic moralist to die. | その場所の周りには、真面目な田舎者に死ぬことを教える沢山の聖書の言葉で埋め尽くされている。 |
For who to dumb Forgetfulness a prey, | 忘却の餌食になる者にとっては、 |
This pleasing anxious being e’er resign’d, | この楽しくも不安な人生をいつしか諦め、 |
Left the warm precincts of the cheerful day, | 陽気な日の暖かい境内を後にし、 |
Nor cast one longing, ling’ring look behind? | 切望しながら名残惜しげに振り返らないものはいない。 |
On some fond breast the parting soul relies, | 去り行く魂が頼りにするのは、愛するものの胸であり、 |
Some pious drops the closing eye requires; | 閉じかけた目に必要なのは敬虔な涙である。 |
Ev’n from the tomb the voice of Nature cries, | 墓場からさえも欲求の声が聞こえる、 |
Ev’n in our ashes live their wonted fires. | 私たちの遺灰の中にも、彼らと共通した炎が生きるのだ。 |
For thee, who mindful of th’ unhonour’d Dead{j}Dost in these lines their artless tale relate; | 誉れなき死者を悼む汝が、彼らのありのままの物語を、これらの行に語っているのだから。 |
If chance, by lonely contemplation led, | 万が一、誰か一人で物思いしていて、 |
Some kindred spirit shall inquire thy fate, | 似たような魂を持ったものが汝の運命を尋ねるかもしれない。 |
Haply some hoary-headed swain may say, | ひょっとしたら、ある白髪の農夫がこう言うかもしれない、 |
“Oft have we seen him at the peep of dawn{j}Brushing with hasty steps the dews away{j}To meet the sun upon the upland lawn. | 「夜明けの瞬間に、太陽を迎えるためにしばしば彼が急ぎ足で露を払いながら歩いて高原の芝生の上にいるのを。 |
“There at the foot of yonder nodding beech{j}That wreathes its old fantastic roots so high, | 年季の入った見事な根を高く巻きあげた向こうにうなだれるブナの根元で、 |
His listless length at noontide would he stretch, | 真昼に、彼は精一杯背伸びをしているかのようだったよ。 |
And pore upon the brook that babbles by. | 小さな音を立てて流れる小川をじっと見つめていたよ。 |
“Hard by yon wood, now smiling as in scorn, | 今、向こうの森のそばで、嘲るようにひどく笑いながら、 |
Mutt’ring his wayward fancies he would rove, | 彼はうろうろして、その道すがら何か絵空事を呟いていたかのようだった。 |
Now drooping, woeful wan, like one forlorn, | 今や、うな垂れて、悲しげに真っ青になり、寂しげであるか、 |
Or craz’d with care, or cross’d in hopeless love. | あるいは、心配で気が狂ったか、絶望的な愛に出食わしたかのようであった。 |
“One morn I miss’d him on the custom’d hill, | ある朝、いつもの丘に彼がいなかった。 |
Along the heath and near his fav’rite tree; | 荒地の側にも、彼のお気に入りの木の近くにもいなかった。 |
Another came; nor yet beside the rill,{j}Nor up the lawn, nor at the wood was he; | 次の日になっても、あの小川のそばにもいなかったし、あの芝生の上にも、あの森の中にもいなかった。 |
“The next with dirges due in sad array | その次の日、悲しき挽歌を伴って、まさに悲しみの葬列の中にいた。 |
Slow thro’ the church-way path we saw him borne. | 彼が教会の小道をゆっくりと運ばれていくのが見えた。 |
Approach and read (for thou canst read) the lay,{j}Grav’d on the stone beneath yon aged thorn.” | 近づいて、(汝は読むことができるのだから)あそこの老いた茨の下の石に彫られた短い詩を読んでみて。 |
THE EPITAPH | 碑文 |
Here rests his head upon the lap of Earth{j}A youth to Fortune and to Fame unknown. | ここの大地の膝の上に頭を休めている若者は富にも名声にも縁がなかった。 |
Fair Science frown’d not on his humble birth, | 分け隔ての無い学問は彼の下等な出自に眉をひそめることはなかったし、 |
And Melancholy mark’d him for her own. | そして憂鬱は彼を自分のものとした。 |
Large was his bounty, and his soul sincere, | 彼は寛大で、魂は誠実であった。 |
Heav’n did a recompense as largely send: | 天は主として次のような褒美を与えた。 |
He gave to Mis’ry all he had, a tear, | 彼は不幸な時には、自分の持っているすべてである涙した。 |
He gain’d from Heav’n (‘twas all he wish’d) a friend. | 彼は天から(彼が望んだものの全てである)友を得た。 |
No farther seek his merits to disclose, | これ以上彼の長所を語るのは止めよう。 |
Or draw his frailties from their dread abode, | また、彼の欠点をそのおどろおどろしい居所から引きずり出すのも止めよう。 |
(There they alike in trembling hope repose) | (そこで、それら長所欠点は、願わくば同じように眠っている) |
The bosom of his Father and his God. | 父なる神の胸の中で。 |
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