東京オリンピック、パラリンピックを来年に控え、最近「障がい者」のことを「チャレンジド」とするのを、見かけることが多くなりました(例えば、チャレンジド・アスリートなど)。この「チャレンジド」について、興味深いことを聞きました。
現在特許出願している、「bFaaaP」の特許明細書や日本語の翻訳文でも、「チャレンジド」という言葉を併記して解説しています。桜を眺め、生きることを想いました( 2019.04.09)
バリアフリーピアノペダル装置、「bFaaaP」の開発チームの宍戸さんが、
この「チャレンジド」について、興味深いことを教えてくれました。
とても共感したので、ご紹介します。
宍戸さんは、英語に強い車いすユーザーの弁理士です。
以下、彼のブログからの引用です。
日本語で「チャレンジド」というと、
英語も「challenged」と思うかもしれませんが、
英語では必ず「the challenged」となります。
一人のチャレンジドは「a challenged」ではないのです。
「challenged」について、英文法的に何を思い浮かべるかというと、
「受動態」かな?と思います。He is challenged.みたいなものですね。
では、能動態でこの文を書くとどうでしょうか?
例えば、It challenges him.ですね。
この時「It」は、なんだろうと思いますよね。
私は何年か海外にいましたが、文化的な背景とかもあるのでしょうが、
この「It」には、何か人間の力の及ばないもの、
例えば「神さま(仏さま)」のような超越的な力を感じます。
なので、神さまから挑戦を受けた人、課題を与えられた人というようなニュアンスが、乗ってくる気がします。
ではこの「the + 形容詞」は、単数形で受けるのでしょうか?
これは学校で習わなかったような気がしますが、
「the + 形容詞」は多くの場合、複数形なんですね。
つまり、もう一つ重要なメッセージが、
「the challenged」には含まれていると思うんです。
「the challenged」は、
「神さまからチャレンジされたのは、君一人ではないんだよ。
他にも仲間がいるんだよ」と、言い換えられるかもしれません。
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