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エンジョイSwiftUIプログラミングその23(SwiftUIと英語)

前回お知らせした様に今回は「SwiftUIと英語」について思うところを書いてみようかなと思います。SwiftUIのプログラミングをエンジョイすることを英語が手助けしてくれるかもしれないと日頃思っています。

技術文書の「3C」と日本で言われるのに「Correct, Clear, Concise」があります。これについては「技術文書の3Cは和製英語?」で紹介しています。

オヤジなのでオヤジギャグでSwiftUI英語に必要なものはと考えると、

SwiftUI needs English for Comprehensive understanding, Communication, and Convincing reviewers.

つまり、SwiftUI英語の3Cは、

  1. (Comprehensive understanding)包括的で詳細な理解のため
  2. (Communication)コミュニケーション、つまり人とのやりとりのため
  3. (Convincing reviewers)レビューワーを納得させてアプリ審査を通すため

これはこんな英語力があったらSwiftUIをもっとエンジョイできるのに(仮定法現在)という私の願望ですね!

1のComprehensive understandingとは、具体的にはAppleのマニュアル、例えば、コードの記載を「option + click」して表示されるHelp、また、そこで「Open in Developer Documentation」をクリックして表示される、説明書を読む能力のことです。

また、英語で様々なSwiftUIに関する情報が得られる場合が現在多く、日本語だけでは調べたいことがらにgoogleでヒットしない場合が多い様に思えます。

大瀧さんは「Google chrome」を英語のサイトは日本語で表示される設定にして英語の文章を読んでいるみたいです。

これはいわゆる「読む能力( Reading )」の部分ですが、readingと言っても例えばTOEICの問題に正解を出す能力とはちょっと違うかなと思います。TOEICは2度しか受けたことがないので詳細な内容はわかりませんが。

Appleのこのdocumentsを原文で内容が詳細に(comprehensively)理解できると、初めて使う関数やプロパティーの実装の仕方が大体わかる様になると思います(私の場合は、「分かる様になりたいなーーー」という願望ですね)。

次に「SwiftUI English for Communication」です。

エンジョイSwiftUIプログラミングその1(Apple Technical Support No.1)」で書いた様に、私はわからないことがある場合には「Apple Developer Technical Support」を利用しています。

つまり、この質問の際に有用なのは、

  • 問題を単純化して一つの命題に絞ること(もともと、Technical Supportのincidenceは一つの事柄しか扱わない規約になっています)。
  • その問題を図と英語の説明を組み合わせて、サポートしてくれる人が問題を簡単に早く正確に理解できる様な英作文をすること(英文のスタイルを適宜変えて、例えば、操作の説明では機器操作マニュアルの様な命令文とその結果をできるだけ3C(correct, clear, concise)にして伝えること)
  • 実際にサポートしてくれる人に失礼がない様にし、こちらが最大限親切なサポートを提供してもらえる様にヒューマンスキルの入った英作文と応答をすること

ですかね。これも私の願望ですね。また、SwiftUIのアプリを販売した後には、買ってくれるお客さまとのCommunicationが自分にとってもお客様にとっても重要なことは当然ですね!

私はやったことがありませんが、ITの分野では「LT(lightning talk)」があるそうですね。大瀧さんはLTを何回かさせてもらっていて、好評だったそうですよ!日本の方も、外国に行ってLTする機会や日本でも外国の方とのセッションでは英語で行う場合もあると思います。

そのようなプレゼンテーションスキルはいろいろな人がいろいろなことを言っていると思いますし、英語学校はお金を取って英語プレゼンテーションの原稿やスピーチの練習を指導していると思います。

これは、別にITの分野だけではないですが、様々な分野でこの「English for Communication」はすすんでいくんだろうなと感じています。

ただ内容を伝える(できれば、外国の方にも理解できるように)だけでなく、そのCommunicationの結果として何か得られることができるレベル(仕事が得られるだけでなく、人生の友として長くお付き合いができる人が得られるレベル)のEnglish for Communicationができるようになりたいなーーというこれまた、願望ですね!

最後に「SwiftUI English for Convincing Reviewers」です。

当然、iOSアプリを公開しようとするとAppleの審査にパスする必要があります。現在、全てのアプリの40%程度はリジェクトされて審査を通らないそうですね。

アプリの審査に関しては私の実体験を「アプリ審査1」「アプリ審査2」で紹介しています。

私は昔少しだけ生命科学の研究をしていたことがありますが、論文を投稿して一回の応答でそのまま原稿通りアクセプトされたのはただ一度だけです。

奥さんには「自分が自慢できるのは論文落ちた回数だけ」と言って失笑をかっていました。IT分野の人にはわからないと思いますが、Ablというチロシンリン酸化酵素の研究で「Cellから始まって専門雑誌に上から下まで全部落ちた」というダメ研究者でしたね。

なので、Ablのreviewersを説得することはほとんどできなかった(最終的には論文になったものもあるので何人かは説得できた)ですが、その対応Letterを書くことに関しては場数を他の研究者の何倍も踏んでいるので、現在そのおかげでrejection letterに対応する経験値(英語が酷いに始まって(金払ってネーティブ(Ph.D.もちの人を含めて)に英語を直してもらった後でも)、ありとあらゆる種類の文句に対応するもの)は高いですね!!

まあ唯一の救いは、論文発表から20年近く経っても、その論文で発表した事柄で第3者が新たに論文を発表したり、いまだにいくつか引用してもらえることがたまにあることですかね、とほほ、、、

脱線から戻ると、SwiftUIの審査で要求される英語力はこれもSwiftUIに限ることではないですが、日本人が「外国人覆面reviewers」を論理でねじ伏せる英語レベルですね。ですが、Appleの審査の場合、いいアプリであればAppleの利益にもなるわけですから、作成したアプリがオリジナルでユーザーが喜んでダウンロードして使用するものであることが一番のポイントだと思います。他のfieldではどうか知りませんが、利害関係のある国際的な審査においては「日本人英語の壁」がある気がします。つまり、同じ英文でも、「外国の方が書いたとしてネーティブ外国人の名前で記載された」文書と「日本人の名前で記載された」文書で建前上の差はないはずですが、その受け取られ方はどうでしょうかね。

私は、受け取られ方の違いが「ある」と感じています。ですので、日本人の名前で「英語」を出す場合には、ネーティブの人が書く英文とは異なる思想で英作文する方が無難だと考えています。

例えば、日本人が「ネーティブが使う様な高度で洒落た表現で技術文書を書くこと」が必ずしもよいでしょうかね?

私の願望でありソリューションは「技術内容を専門家レベルで理解して、シンプルで正確な訳語と表現を用いて、外国の利害関係のある審査官が読んでも納得せざるおえない様な、論理的でつながりのある(logical and coherent)英語」を日本人は目指すといいのではないかと思います。

特許翻訳では、それに加えて、各国の法令に従い、請求項と明細書が一体となって日本人が外国で強い権利取得と、権利取得後の運用(裁判所)でも通用する様な配慮のある英文にできるといいなーーと思います。

言うのは簡単ですが、実際の個別具体的な案件に関しては、個別に調査して考えた後に自分がベストであると思う英文を作成する必要があります。日本において、英語でお金を稼ぐ(英語そのものの教育以外ではですが)というのはこの部分に発生すると思います。

大瀧さんの好きな「宮澤賢治」ではないですが、「サウイフモノニ
ワタシハナリタイ(雨ニモマケズ)」。おしまい。

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