ピアノ

ピアノの選定

ピアノのブログをしばらくしていなかったので、今日は「ピアノの選定」のお話をします。

実は、私の奥さんは4年ほど前に先に逝ってしまったのですが、ピアノを始めた本当の理由は、奥さんに「あんた友達いないんだから、寂しい老後を送らないようにするためにピアノ弾けるようになりなさい」と言われたからなんです。

そこで、ピアノを近くの店で購入して、出張ピアノの先生を紹介してもらい山口恭子先生に教わることになったんです。ピアノを買う時に、「僕は初心者だし、価格も手頃な電子ピアノのカタログもらってきたから買おうと思うんだけど」と奥さんに言ったところ「ピアノはアコースティックがいいから初心者こそ本当のピアノで練習しなさい」と言われました。

何年かピアノの練習をして、たまたま一緒に訪れた中古楽器屋さんでヨーロッパ系のピアノを弾く機会があり、ピアノの音が一台一台別で素敵だなと感じることがありました。そんなこんなでアコースティックピアノへの興味が増していき、新たにアコースティックピアノを買うことにしました。新品のアコースティックピアノは1台1台個体差があるのでショールームで選定して購入することを知りました。しかし、どのピアノがいいかなどは僕には全くわからないので、山口先生に選定をお願いすることになり、奥さんと3人でピアノ選定することにしてショールームにお邪魔してきました。

着くと会社の方がお茶を出してくれて、「どうやってピアノをドイツで製造するかを解説したビデオを見てみますか」とおっしゃって最初に雑談とお茶を飲みながらビデオを見せてもらいました。

選定室には10台ほどのグランドピアノとアップライトがおいてありました。

実際には、「2台のアップライトをご自由に試弾していただき、どちらかを選んでください」と会社の方に言われました。そこで、3人で2台とも弾いてみました。奥さんが「他にもいろいろピアノがあるんですね」と会社の人にいったところ「せっかくですの好きなピアノをご存分に弾いて帰ってくださいね」とおっしゃっていただき、「このコンサートグランドの新品とかどうですか」といってコンサート用のグランドピアノを準備してくれて、奥さんは楽しそうに弾いていました。

30分ほど、3人で順番に2台のピアノを弾き比べてみました。僕には2台のピアノの音が確かに違うことはわかったような気がしますが、正直どちらがいいのかはさっぱり分かりませんでした。会社の方が「どちらになさいますか」とお聞きになったので「山口先生どちらにしましょうか?」と僕が先生に聞いたところ山口先生は即断で「こちらのピアノが音のバランスが良いのでこちらにしましょう。また、年を重ねるとこちらのピアノの方がさらに音がよくなっていきますよ」とおっしゃいました(記憶が正しければ)。

その後、会社の方が「確認ですので私が2台で弾きます」とおっしゃって、同じ曲を二台のアップライトで連続して弾いてくれました。その後、山口先生に選定してもらったピアノの前で記念写真を撮りました。

選定後、帰りのタクシーの中で奥さんに、「僕には、選ばなかった方が低音がズシっとして、高音がよりキラキラすると思ったけどどうなの?」と聞いてみたところ、奥さんは「私は山口先生と同じ意見だったよ。音の響きにハーモニーがあってこっちの方が断然良かった」といいました(ほんとかなーといまだに思っていますが)。また、セールストークも入っているんでしょうが、帰り際にピアノを弾いてくれた会社の方が「大変良い選択をなさいましたよ」とおっしゃっていました。

素人だますなら「低音ドーンと高音シャリシャリにすればいいから」と調律師の人が言っていた話をどこかの本で読んだ記憶があります。僕には音の響きのハーモニーや音のバランスなんていう世界は完全に別世界ですね。だけど、心地よい響きのピアノで毎日練習できるというのはbFaaaPの目指す「小さな幸せ(もしかしたら贅沢すぎる幸せ)」だと思います。

家に納品されたピアノに早速「ピアノ大好きネコのハルちゃん」がどっかと油汗たっぷりの肉球つけて座っていました。僕とハルちゃんの油脂がべっとり付き、ハルちゃんの大量の毛が隙間に入り込んだこのピアノは、家に到着以来bFaaaPメンバーの調律師進藤さんに調律お願いしています。僕が死ぬまでのおつき合いになることでしょうね。この前も掃除機を使って内部に入り込んだハルちゃんの毛を丁寧に掃除されていました!

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